2023年6月アーカイブ

ここ15年間、長らくWebサイトの運営で収益をあげており、法人化して生計をたててきましたが、2年前に母親が要介護5の状態となり、いよいよサイト運営が立ち行かなくなりました。

顧問税理士からすすめられての法人化でしたので、法人レベルでの収益はあり、仮に収益が10分の1になったとしても生活は安泰だと思っていたものです。

いざとなれば、何とでもなるだろうとタカをくくっていましたし、実際、この15年間、危機的な状況に陥ったことは一度もありませんでした。

けれども、それは仕事ができることが大前提でのお話です。

自宅兼オフィスとはいえ、要介護5の一人介護ともなれば、仕事の時間はおろか、睡眠から食事まで自分のあらゆる時間が介護で拘束されます。

通院、薬の管理、食事、洗濯、おむつの交換、訪問介護やデイサービス、ケアマネジャーの対応、買い物から母親の友人関連、訪問美容、リハビリ、親戚への対応、介護費用の管理、栄養管理など、膨大な雑務をこなす必要がでてきます。

加えて、昼夜問わず、認知症で精神的に不安定な状況のため、自分の時間など全くありません。また転倒して骨折のリスクを考えると、トイレの付き添いは必須となり、加えて頻尿のため回数が多く、自分の睡眠時間すらままならない状態です。

最低限、取引先へのメール対応をこなすのがやっとの状態ですし、メールも1行書くごとに呼ばれるような状態のため、メールですら大幅に遅れての対応となります。

退院直後は1日18時間程度は拘束されていたため、計算上は自分の睡眠時間を4時間にけずれば、2時間程度は仕事の時間がとれますが、実際には疲れて仕事どころではありません。

命をつなぐことを最優先とし、母親の病状の回復をただひたすら待つよりしか他にありませんでした。

そんな月日が流れ、1年半を経過した現在、状況はかなり改善してはきました。

ただ、1年半ぶりに法人のおかれている状況を確認した結果、この空白期間の影響は大きく、既に壊滅的な状況に陥っていました。

せめて、あと半年はやければ、何とかなった可能性はあります。あるいは、ゆっくりと考えるだけの時間的、体力的な余裕があれば、解決の糸口はつかめたかもしれません。

けれども、売上が大きく棄損しており、また母親の症状が改善したとはいえ、今でもやはり、1日10時間程度は介護に時間がとられます。

もはや、ここに至っては、法人を解散するより方法がないのかもしれません。となれば、自分は会社員ではなくなるため、介護離職という形になります。

私の誤算は、自分の自由が拘束される点を考慮に入れていなかった点です。

介護をする前の状況では、これまでの実績から、どのような状況になろうとも何とかできる自信はあったのですが、それは自由に動けることが前提での話です。自分の行動、思考、時間、労力、金銭の全てが無効となり、介護で自由が拘束されると何もできなくなってしまいます。

ただ、施設に入れる選択肢もあったなか、介護を背負うことを決めたのは自分です。また、母親も病気になったが故の要介護5のため、誰のせいでもありません。

結果的に、自分の会社は救えませんでしたが、母を救えただけでもよかったと思います。母の代わりに法人が犠牲になってくれたのだと感謝し、解散手続きに入ろうと思います。